これからはオーナーの自然災害対策が物件価値に直結する。

2020.12.10

所有物件の自然災害に対する備えは充分でしょうか。近年の甚大な自然災害を目にし、ご自身の住まいやご家族の身の安全について、危機意識を高めている方は多いでしょう。

自然災害への備えを始めている人は増えており、株式会社マクロミルが行った2019年8月の調査によれば、ハザードマップで住まいの立地条件まで確認できている人も30%と、前年の20%代に比べれば上昇傾向にありました。

しかし、それでもまだ30%。別の調査では、ハザードマップをいつでも確認できるようにスマホに保存している人は、たったの2%にすぎないという結果もあります。

人命にもかかわる事柄ということを考えれば、我々の安全対策意識は、まだまだ発展途上にあるといえそうです。投資物件についての安全確認・安全対策についても、もし未着手の状態であれば、もはや保留にしている猶予はありません。

出来るだけ早く、立地条件・耐震強度など確認し、必要な対策を施しておく時期にきています。

洪水エリアは、物価情報に重ねて表示。

この夏、国土交通省では、不動産取引時に、水害ハザードマップにおける物件所在地の説明を義務化(2020年8月28日より施行)しました。

また、不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」でも、おなじく2020年8月末より、不動産ポータルサイトで初めて、物件情報地図に『洪水ハザードマップ』を重ねて表示する対応を始めています。

このポータルサイトで住まい探しをすると、気になる物件の洪水リスクも同時に知ることができるため、リスクのある地域に建つ物件は、今後、選ばれにくくなっていくことが考えられるでしょう。

ハザードマップは、この不動産情報サイトに連携された『洪水』以外にも、土地の特性などにより、様々な種類が発行されています。

内水氾濫、海溝型地震、活断層型地震、液状化危険度、土砂災害など、それぞれの危険度が、地図上に色分けで分かりやすく示され、一目で分かるので、物件所在地の自治体ホームページは、必ずチェックしておくと良いでしょう。

対応が、つい面倒になってしまう深層心理。

冒頭の自然災害への危機意識に関するアンケート調査を改めて確認すると、個人が始めている自然災害への対策で、最も多かったのが「避難場所や避難所の確認」「日用品・水・食料品などの備蓄」で、いずれも47%。

次いで、地震保険、火災保険、生命保険などの「保険加入」が40%、ハザードマップの確認は、この後に続いています。

この比率の違いは、やはり対応のしやすさによるものでしょう。

日常生活の延長線上で、無理なく備えることができる食料品などの調達、聞く相手が明確な保険関連。

しかし、ハザードマップは少し異色で、一歩前進することを妨げるさまざまな妨害心理が働いていることが予想されます。

ほんとうに危険なら、近所中が困るはず。騒ぎになっていないのだから、まだ大丈夫なのだろう、という集団真理。危険度がわかったところで、対処すべき方法はうまく想像できないうえに、大きな課題を抱えてしまう不安もある。

そんな面倒に関わっている時間はないし、出来れば先送りしたい、など。無意識であっても、こうした不安を心のどこかで捉えることで、つい先延ばしにしていることも考えられます。

しかし、そうなると、この先も中々確認作業は進まないということになりかねません。

流行りのゲームに学んで、対策開始!

勉強、宿題、今年の目標。ハザードマップの確認を含め、やりとげると誓ったまま放置している課題はあるでしょうか。

様々なサービスに、溶け込むように仕込まれているチャレンジプログラムは、そうした身近な課題を確実に前に進める方法として、流行っていると言っていいでしょう。

殊に、ウィークリーチャレンジ、デイリーチャレンジといった、一日一課題をテーマにする対策は、とても簡単でお勧めです。

累計会員数が500万人を超えた、学習管理SNS『Studyplus』はこの仕組みを使って、勉強癖を促しています。

他にも、たとえば、アメリカやヨーロッパで社会現象になるほど人気となり、全世界の参加者は3億5千万を超えたというゲームコミュニティ『フォートナイト』にも、こうした仕組みは採り入れられており、知らず知らずに経験している方も多いでしょう。

ゲームでは、与えられた課題をクリアすることでキャラクターが成長し、ふと振り返ると、キャラクターはもう立派に成長していて、その頃には、相当量のゲーム知識もついている、というわけです。

唯一のコツは、一日ごとの課題を小さなものにしておくことで、これなら、三日坊主にすらならない人も、たった一日なら頑張ることができるという優れた仕掛けとなっています。

初日:ハザードマップを確認する

二日目:自然災害の備えについて管理会社に質問する

三日目:保険の契約内容を保険会社に確認する

四日目:(必要な行動を足していく)

物件の立地についても、こうして一日一つ、簡単な確認作業をやり遂げれば、短期間のうちに新たな知識を得られることは間違いなく、始めてみれば、一日目の確認だけで終わることさえあるでしょう。

うっすら気にしているよりは、遥かに精神的にも健康です。空き室もなく、借主が契約更新を続けてくれている安定した状況下では、資産価値を左右する情報にも多少疎くなるかもしれません。

しかし、いまはもう一刻を争う時期ですから、機を逸することなく、晴れやかな気持ちで継続所有することが出来るように、ゲーム式のチャレンジプログラムも積極的に試して頂ければと願います。

一日ごとの課題は小さなものにしたままで、がんばりすぎず、疲れない程度に、コツコツと。